(株)アパレル・コンサルティング 社長のブログ

ファッションビジネスから中小企業診断士業務全般にまつわる雑感

グローバルと成長戦略

昨日「ガイアの夜明け」で、岡山県倉敷市児島のマルミツアパレルが取り上げられていました。『“ニッポンの反転攻勢”~世界を席巻する“和”の主役たち~』という番組のテーマで、日本製の子供服を中国で販売する試みが映し出されていました。内職のおばちゃんたちの手の良さを活かし、品質の高さが売り。販売していた商品は子供服のパンツで、日本職人製の文字がラベルに印字してありました。

当然価格は高く、中国の客やお店の方から「もう少し安ければね」などと声が出ていました。しかし、現地の子供服店で初日に4本売れ、その後も順調に売れているとのことでした。職人といえるおばちゃんたちが、自分の名前を商品に捺印する場面で涙を流しておられました。私もテレビを見ていてホロっと涙が出そうになりました。年を重ねると涙もろくなってしまいます。常々感じていますが、従業員が誇りを持てる仕事を創造していくことが、雇用する人の責任なのでしょう。

ここで、近年のアパレル業界とグローバルという言葉を考えてみたいと思います。製造過程においてはかなり前からグローバル化が進み、その弊害として国内産地の疲弊をもたらしています。一方、販売面においては大手企業やデザイナー系の企業が海外に進出していますが、大きな成功例は少ないといえます。ファーストリテイリングの柳井社長やクロスカンパニーの石川社長をはじめ、その理由を、「本気で取り組んでいない」と説明される方が多いです。

では、本気とは?と考えると、やはり経営資源の分配方法に行きつくのではないでしょうか。資金もそうなのかもしれませんが、人が大きな要因となっているといえます。

海外に進出すること、これを成長戦略のマトリックスに落とし込むと新市場開拓戦略となります。当然新たな市場で成功するためには経営資源を投入する必要があります。日本のアパレル企業における海外進出の失敗例を活かし、人材を中心とした経営資源の分配方法を重視していく必要がありますね。そう、誇りのもてる業務として!

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